SPACE FACTORY 2002
シリーズ3 童話の世界 Vol.2
『終(つい)の棲家』~グリム童話「ブレーメンの音楽隊」より~
■会場
横浜/港の見える丘公園「イギリス館」
■公演
2002年2月8日(金)/9日(土) 18:30開演
■STAFF
田上 美智子 [美術&照明]
池上 眞吾 [邦楽弦楽器]
木村 俊介 [邦楽器]
小磯 敏夫 [パーカッション]
柏原 奈穂 [ソプラノ]
花柳 ゆかし [舞踊]
水木 佑歌 [舞踊]
藤間 恵都子 [舞踊]
■後援
神奈川県芸術文化活動団体補助
ドイツ大使館
■概要
『ブレーメンの音楽隊』は、年をとって役に立たなくなり飼い主から殺されそうになったロバと犬と猫、それに明日食べられることになった鶏が、力を合わせて幸せな生活を手に入れるという物語。
価値観が多様化し、様々な悩みを抱え、ともすれば社会からドロップアウトしてしまいそうな私たち現代人にとって、この話は単なる昔話ではないように思える。一生懸命働いてきたのに、そんなこととは無関係に命を奪われそうになった動物たちの嘆きや怒り。しかし、彼らはその逆境を払いのけ、力を合わせて苦難に立ち向かい自らの居場所を勝ち取っていく。
優しさと残酷さを含んだ、昔話の具体的でみずみずしい語り口の中に、現実への諦めではなく、変革や開放へとつながる、語り手と聞き手両者の心の奥に潜む衝動への働きかけを読み取り、21世紀を生きぬく私たちの指標にできればと思う。